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2014年11月の記事
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POV-Ray・須弥壇・レンダリグ練習

毎回同じモデルで申し訳無いが、新しいモデルを作るより「POV-Ray」のレンダリグ練習に余念が無い。

須弥壇をレンダリグした結果の中間報告から。
各々の画像をクリックすると拡大サイズの画像が表示される。

環境光だけでレンダリングしたものと、ライトを設定してレンダリングしたものとの差は歴然である。



環境光の調整だけでレンダリングしたもの。
マテリアルや、ライトを配置しない状態だとかなりの陰影ムラがでる。




スポットライト一つを当てて調整したもの。
※スポットライトを配置し、設定したにも関わらず、画像がドス黒く沈んでしまった場合、コーン角度が”0”になっている可能性があるのでチェックする。

下の画像はレンダリング成功例で、もともとが黒塗り。





下の設定画像の内容で、最下段の2つをレンダリングしてみた。
SketchUp内でのライトの設定と距離、配置関係は画像の通り。


個人の好みで、「Radiosity」と「Gamma」値をかなり高めに設定してある。
Gamma」値を高くするとコントラストが強くなり、「Radiosity」値を高くすると、面に個別に設定したカラーが、それぞれの面どうし影響を受け合い、より自然なリアリティが得られる。
表現が悪いが、赤く塗られた壁に光が当たり周囲の壁に反射すると周囲の壁もその色の影響を受ける現象に近い。
Colors」を「Glossy」に設定しているが、オブジェクトの面に直接設定しているため、ここでの設定は反映されていない。


Image Size」を「POV-Ray-like」に設定してあるのはPOV-Rayのエディッタ側でサイズを指定してレンダリングするため。
(下の画像)




SketchUp内でのスポットライトのセッテイング。
右と左の設定を異ならせてある。

左側のスポットライトは「Incandescence」→白熱光で、右側のスポットライトは「halogen」→ハロゲン光の設定



上の設定でレンダリングした須弥壇。
朱と黒を塗り合わせる(東)仕様で、高級品になるとこの上から金具が施され、エビ束に挟まれた範囲に彫刻が入る。





須弥壇の足元に光が当たりすぎて朱が赤くなってしまっている。


mover.rb ブラグイン

mover.rb ブラグインによるシーン・アニメーション練習



観音扉のような、複数の軸があるものではコツがいるらしい。
使い方は至ってシンプルで、「プラグイン」メニューの中に、”選択したオブジェクトの位置を保存する”項目と、各シーンで”保存したオブジェクトの位置を表示する”項目の2つが英語で表示されるだけ。

”AVI”形式でエクスポートする際、オブジェクトの動きはアニメーションとして反映されない。(他の方法を探すしかないようである。)
添付ファイル 添付ファイル


登高座・レンダリング

登高座・レンダリング

金具無し・登高座レンダリング練習


仏壇・上段格狭間部分レンダリング練習


どちらも黒塗りに金箔イメージ。


経キン台・試し塗り

POV-Rayでの試し塗り。

SketchUp内だけでの設定。
色だけのものと金箔のイメージを貼り付けたものを比較。
SketchUp内のプラグインだけで処理してあるので、反射率などの細かい設定までは手が行き届かない。

金箔イメージ


単色・うるみイメージ


単色・黒漆イメージ


標準イメージ


設定がまだ手探り状態なので、公開自重。


SU2POV プラグイン

過去記事で紹介した、須弥壇と逗子を「SU2POV」プラグインでレンダリングしてみた。
少しの設定で十分な質感を得ることができた。
(※プロではないので、個人的感想)

SketchUp・SU2POV プラグイン
【Su2pov35.zip】



POV-Ray for Windows ダウンロード・サイト
http://www.povray.org/download/
POV-Ray ソース・ダウンロード
http://www.povray.org/beta/source/




実際に試行してみたレンダリング画像
小型逗子



POV-Ray v3.7エディタ本体の中でフィルターを適用してみた画像



小型須弥壇・正面



きざみ継ぎ(石畳継ぎ、あられ継ぎ とも)


プラグインを入れて僅か3日で、意味も分からないまま上の結果を出す事ができたのはうれしいが、テクスチャを貼ったつもりがグレーのままで処理出来ない場合もあり、知識不足の状態では原因不明。
現状、一度グループを解除し、ノーマルの状態に戻してテクスチャを貼り替え、対処している。
添付ファイル 添付ファイル


経机

2尺3寸・経机

筆返しが半円を描くほど湾曲し、構造材としての支柱や束などが一本も使われていない経机。

引き出し正面の刳貫モッコに、透かし彫り彫刻が入るため、通気によるゴミの侵入を防ぐための箱型の中仕切りが施される。





正面と側板の紋様を強調する事で、板材だけで加工された平面的な印象を和らげている。


前卓(礼盤一式の中から)

礼盤一式の中の前卓(向卓とも)。

寸法以外は、脇に置く「脇卓」と同一構造。
「脇卓」の方が本体の長さ、高さとも少し小型になる。

前卓本体図面
下のSketchUp3Dモデルは、この図面をそのまま立体化したもの。




X線モード


シェーディング


展開



格狭間・作業手順(追記)

格狭間の刳り抜きに関する追記。

作業手順(時間:2分程度)
1...作業の対象になる図面をグループ化。
2...図面上から板サイズを取って作業エリアに移動。
3...刳り抜き形状の複製を取るため、グループを分解。
4...内側(角面が付くため、小さい方から)の形状を作業対象に貼り付け、図形内側を削除。
5...形を抜いた平面に板の厚みを付ける。
6...続いて外側の形状を複製し、貼り付けた後、面の段差分ほど「プッシュプル」ツールで押し下げて完了。

刳り抜き形状の選択はマウス左ボタンでトリプルクリック



※閉じた空間が複雑な円弧で構成されている場合、穴が空いてない事が重要。(穴が空いている場合は独立(閉鎖)した面として選択できない。)


高座(登高座・木地のみ)

礼盤一式の中の一つ、登高座。
格狭間の意匠はいくつかのパターンで踏襲されてきており、下の登高座は受注時に伝えられたイメージをそのまま図面化したもの(組構造省略)。
前机、脇机についても高さ方向に伸びるだけで、ほぼ同じ構造をとる。






SketchUpではこれまで通りの手法と手順でモデリング。


仏壇用・春日型逗子

通常目にする春日型の逗子を模した、小型の仏壇に内蔵するタイプの春日型厨子。
扉が付かず、正面に火頭文様がデザインされている。

SketchUpで制作する際、特に難しい部分は出てこないが、図面を下敷きにこれまで通りの手順でモデリングしてみた。
画面上の画像のみ。

下敷き用図面


展開画像


組立画像