3Dプリンター Free素材をテストプリント
”ネコ” のフリー素材をダウンロードし、高さ5センチ程度でプリントしてみた。
僅かな設定の違いがモデルの仕上がりを大きく左右するため、細いサポート部分が破綻しないよう、予めプリンターの受信バッファサイズを半分ほどに設定しておき、印刷中の「吐出レート」を細かく調整しながらプリントしてみた。(今回、プリンター側の受信バッファを 127→64 に変更し、吐出レートを基本設定の100%〜80%の間で随時調整)
積層するレイヤーの高さは0.2ミリ。
結果だけみるとアップに耐えられる解像度ではなさそうである。
【Slic3rによる、印刷前のスライス結果(印刷時の設定は下に掲載)】
【サポートの細い積層が破綻しないよう、吐出レートを調整しながらプリント。】
【終了後にサポート材を除去。印刷時間、4時間程度】
笑っているのか泣いているのか・・。
この解像度で、”招福” の文字が読めるだけマシな結果なのかも知れない。
※特に設定を変更した箇所
設定の参考となった、「Slic3r」のマニュアルから、”各オプションの幾つかの一般的なガイドライン” の項を抜粋。
外周部(Perimeters):エキスパートモードでは、外周部の一番外側(External perimeters)を確実に傷のない表面にするために、この数値を少し増加させることが出来ます。
小さな外周部(Small perimeters):穴や島(になった部分)、細かい部分の為であり、遅い速度が推奨されます。
外周部の一番外側(External perimeters):少し遅い速度が綺麗な表面を確実にするでしょう。
充填部(Infill):充填部の構造の健全性が損なわれない限り速くすることが出来ます。早い押し出しが、弱い部分を破損させたり生じさせる可能性があります。
密実な充填部(Solid infill):モデルの底部や他に加えた密実な層は通常、充填部よりも遅くし、外周部よりも速くします。
最上部の密実な充填部(Top solid infill):下の層をきちんと覆うことが出来る押し出し時間が、結果として綺麗な上部表面を生じさせます。整った仕上がりの準備の為に最後の幾つかの層は充填部の構造にきちんと架かっている必要があります。
サポート(Support material):一般的にサポートの構造は急速で変な形であるので、底面部をそこそこサポート出来る最も早い速度にします。
ブリッジ部(Bridges):押し出しによって架けられる距離は、材料と冷却に依存します。遅すぎると垂れ下がってしまい、速すぎると壊れた鎖のようになってしまいます。試してみることがここでは解決の鍵となりますが、一般的にブリッジ部は外周部(Perimeters)よりも遅くします。
隙間の充填(Gap fill):小さな隙間への充填は急速な行き来を発生させ、その結果で起こる振動や共振はプリンターに悪影響を与えます。小さな値(遅い速度)にすることで、これらを防ぐことが出来ます。設定値を0(ゼロ)にすると、隙間への充填は完全に無効になります。
トラベル(Travel):フィラメントの漏れを最小限にするため、プリンターが許容する最速にします。
第1層目の速度(First layer speed):前の章で述べたように、第1層目は確実に(フィラメントを)横たえることが重要であり、遅い速度がそれを非常に助長します。50%かそれ以下の値に設定するのが良いです。
加速度制御(Acceleration control)は、初期設定でするべき外周部や充填部、ブリッジの加速度を設定することが出来る高度な設定です。設定する値の決定は、機械の性能に依存します。ファームウェアにある設定値が良い開始点です。
多くのファームウェアで設定してある各軸の安全な最大速度の制限を考慮してください。
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