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2017年3月8日の記事

手動レベル補正した、3Dプリント動画

前の続きから・・

手動レベル(ベッド9ヶ所の測定ポイント)設定でのプリント動画。

今回行った手動レベルの設定手順は以下の通り。
プリンターのZ軸(Z-MIN側)のリミッターをそのまま利用し、LCDのコントローラ(カナ表示に設定している場合)から「ジュンビセッテイ」→「ベッドレベリング」→「ベッドレベリング」と進み、原点移動が始まった後は、コントローラのプッシュポタンで、測定ポイント一箇所ごとクリックし、紙1枚が入る程度の隙間にダイヤルを回して昇降調整する。
各ポイントの調整を指定ヶ所ほど繰返して最後のポイントの調整が終わると自動で原点に復帰し、プリント待ちの状態で待機する。

コントローラのダイヤルは1クリックで0.025ミリの解像度で昇降の調整が出来る。(Merlinで設定可能)
次の位置に移動する際、前の最終調整位置が記憶されるようである。

説明では「M500」のG-Codeを送る事で設定を記憶できるらしいが、上手くEEPROMに保存出来ない。

※PCからのベッドレベルの調整は「G29」のコードを送信する事で実行できるが、LCDと比べてとてもやり難い。
PCからのコードは「G29 S1]から始まり、原点以降は「G29 S2」で最後のポイントまで調整を繰り返していく。
原点に復帰する際、プリンターのZレベルがゼロのまま移動するようなので、リミッターを予め高めに設定していた方がよさそうである。




【スライスした、花びらのジャギー状態】



【ほぼ、そのまま再現された仕上がり】


2分程度の初期設定で失敗の無いプリントが保証されるなら、レベル補正プリントの価値は高い。


ベッド・レベリングの重要性

写真を見て一目瞭然。

【左はベッドから剥離し、ホッとエンドのノズルに大きく振り回されていた鉢受け】


左右並べて撮ってはいるが、どちらもプリンターのベッドの同じ位置、同じ温度、同じフィラメントでプリントしたもの。
(ベッド50度、ホットエンド218度、材質PLA、サポート無し)

直径10センチに満たない鉢の受け皿(Thingiverse:モチーフはバラ?)だが、プリント時間が2時間近くかかるため目を話した隙に起こった事故。

プリントとは関係ないが、去年の夏に買ったまま植え替えを忘れ、"カピカピ"に枯れた「POT」に水をやってみた・・結果、 一週間足らずで徐々に復活し、花が咲いた!

【プリントするきっかけをくれたポットの花】


同じ条件のプリントなら、たまたま"タイミング"で上手くいく場合もある。・・が、今回はハッキリと違いが出る根拠があった。

モデルをプリントする際、貼り付きを良くする幾つかの方法がある。
個人的にベッド全面に貼り付ける「ビルドタック」や、「プラットフォームシート」などを利用しているが、この「プラットフォームシート」は貼り付きの良さとは裏腹に、耐熱ガラスに貼った状態でも均一では無く、気泡無しで貼っても実測最大0.1ミリのムラ!が確認された。

キャリブレーションで吸収出来ないベッドのムラをどう克服するかは、人それぞれだが、割と多く目にするのが「オート・ベッド・レベリング」と言う手法。
前々から興味はあったが、Zプローブも追加のパーツも不要な、既存の「Z_MIN」リミッターを兼用してレベリングする簡易な方法があり、今回の鉢受けのプリントは、それを使う事で上手くプリントする事が出来た。

【Merlinの、Configuration.hにあるMesh Bed Leveling】

今回使ったのはこの部分だけ!

//================================================
//=============== Mesh Bed Leveling===================
//================================================
//#define MESH_BED_LEVELING // Enable mesh bed leveling.
#define MESH_BED_LEVELING

#if ENABLED(MESH_BED_LEVELING)
#define MESH_MIN_X 10
#define MESH_MAX_X (X_MAX_POS - (MESH_MIN_X))
#define MESH_MIN_Y 20
#define MESH_MAX_Y (Y_MAX_POS - (MESH_MIN_Y))
#define MESH_NUM_X_POINTS 3 // Don't use more than 7 points per axis, implementation limited.
#define MESH_NUM_Y_POINTS 3
#define MESH_HOME_SEARCH_Z 4 // Z after Home, bed somewhere below but above 0.0.

//#define MANUAL_BED_LEVELING // Add display menu option for bed leveling.
#define MANUAL_BED_LEVELING

#if ENABLED(MANUAL_BED_LEVELING)
#define MBL_Z_STEP 0.025 // Step size while manually probing Z axis.
#endif // MANUAL_BED_LEVELING

#endif // MESH_BED_LEVELING

//================================================

※設定は個人の環境に合わせたもの。

実際のプリントの様子は次回に続く。